今日の書・2〜ののた卒業

今日は昨日とは打って変わって、自分のヲタク的な興味の範疇から題材を選びました。
ひらがなはやっぱりあまり得意ではないし、なかなか太筆で書くこともないので、上手く書くコツも掴めてない状態ですが、日本語の文章の半分程度はひらがなであるので、やはりそれなりに上手く書けないと困るし、練習がてら、ひらがなの入る言葉もこれから書いていくと思います。

それで、今日のワードについてですが、おそらくこれを見てくださった方は、何のことだろうとお感じになっていることでしょう。
「卒業」の方は誰かが卒業したんだろうとお分かりいただけるでしょうが、この「ののた」とは何だろう?人の名前かな?とまでお察しくださった方はなかなか聡明なお方だと申し上げたい。←

ご明察の通り、これはある人物のあだ名であって、まぁこれ以上まどろっこしく書いても仕方がないので早速述べると、「奥村野乃花」というアイドルのニックネームです。
その「ののた」こと奥村野乃花さんが今日、卒業を発表したという個人的に大きな事件があったため、そのまま「ののた卒業」とさせていただきました。

「ののた」こと奥村野乃花さんは「虹のコンキスタドール(通称、虹コン)」の初期メンバーであり、おそらくグループ内で1,2を争う人気メンバーです。
現在16歳ですが、2014年の虹コン結成時から始まり、アイドル歴は3年を超え、個人的にはまだまだこれから色々活躍して行って欲しいと思っていたところで、卒業を発表しました。
ずっと大好きだったアイドルですが、
いざ自分でやってみると、想像していたものとは違うことも多くて戸惑うこともたくさんありました。
その中で、私が思ったのは、
今後の人生を歩んでいくために他にも経験しなくてはいけないことがあるのではないか、まだやってみたいことがあるのではないかということでした。

一度きりの人生だからできることは全部やりたいし大切にしていきたい。
そのために見ないようにしてきた自分と向き合ってみたとき今のままでは、足りないものが多すぎてこの先後悔してしまうんじゃないかと思いました。
昔の自分だったら、楽しくて大好きなアイドルの世界を離れて新しい何かをする、勇気はなかったと思うし、そんな決断をすることができたのは他でもない皆さんが私のことを成長させてくれたからです!

以上、いくつか気になった箇所を抜き出してみましたが、こうするとちょっと恣意的にも見えてきたので、出来れば誤解を避けるためにも原文を読んであげて欲しいというのもありつつ、ただ自分なりに思うところを以下で書いてみようと思います。

まず、僕はののたの熱心なヲタクだったわけではない、ということを先に断っておきます。
どれくらいのヲタクだったかと言うと、最近はTwitterで動向を追いつつ、ブログもたまにチェックするくらいで、現場にはほとんど通っていません。
本当に数年前に、虹コンが関西地方(尼崎のエディオンや難波のライブハウスなど)に遠征で来たときに数回現場に入ったくらいで、金銭的にはほとんど落としていないし、もちろんののた本人の認知を得たとかそういうレベルでもなく、とりあえず一方的に興味を持っていた、という程度です。
ただ、その数回この目で見た限りでも、彼女はアイドルとしての資質は十二分にあって、ステージ上でのアイドル性は高いと感じていました。
またビジュアル的にも特別美人というのではないですが、愛嬌があり、一度見たら覚えられるような顔だし、MVなどでは水着になることもあったりして、意外とスタイルが良かったりするし、写真映りがなかなか良いので、時折年に見合わぬ表情を見せてくれたり、不思議な魅力のある顔立ちをしていました。

キャッチフレーズとして、「アイドルヲタクの進化系」を名乗っており、実際、根っからのアイドルヲタクらしく、自発的に色々な地下アイドル現場に参戦していたり、対バンなどで同じステージに立つ他のアイドルたちとの交流も積極的に、また一部ヲタヲタしさも醸し出しながら行っているなど、ヲタク側からもアイドル側からも人気のあるメンバーです。
グループ内での人気は盤石でもあって、地下アイドル界隈では、虹コンと言えばののた、みたいな地位にもいつの間にかなっていて、これからも虹コンを先頭切って引っ張って行くだろうと思われていたと思います。
だから、今回この発表があって、僕や虹コンのヲタクだけでなく、結構な数のドルヲタと呼ばれる人々が少なからずショックを受けているように見えます。

虹コンというグループがどういうランクかと言うと、このグループ自体結成3年くらいなものですが、紆余曲折あって、メンバーの入れ替わりも激しく、メンバーの卒業事由というのも、必ずしもきれいなものだけではなかったり、他の地下アイドルと変わらず大変なフェーズを何度も乗り越えつつ、ようやく今では中堅どころという評価を得るようになって来ていると僕は思っています。
少なくとも対バンがあれば、目玉に近い位置で紹介されるようなグループではあるし、ワンマンツアーも東名阪でやれるくらいの固定客が付いている状態です。
中でも、楽曲の良さに定評があって、ヲタクの中でのいわゆるキラーチューンを結構な数持っているし、僕が最初に虹コンを気に入ったのもやはりそういった楽曲の傾向にシンパシーを感じて、YouTubeだったりCDやストリーミングで好んで聴くようになったのでした。
だから、とりあえず虹コン呼んで、アイドルアンゼム的な曲をやらせておけば、場は百発百中で盛り上がる、という感じで、対バンにも引っ張りダコというイメージはあります。
さらに、ここ数年は海外進出も相当な頻度で行っていて、向こうサイドからのオファーで渡航してる、というのが大半だと思っているのですが、ともかく海外で開かれるジャパニーズポップカルチャー関連のイベントに、アジアやヨーロッパ、さまざまな場所に飛んで行ってはライブで現地のヲタクたちを盛り上げている、という話はよく聞いています。

そういう諸々を鑑みても、虹コンというグループはかなり恵まれたグループで、最大手のアイドルグループに負けずとも劣らない、いやもしかしたらある面では勝ってるとも言えるような、幅広い活動を継続的に行えているようにも僕には思えます。
ののたのTwitterを見ていると一時はほぼ毎週のように、海外に行っては戻ってきてまた飛行機に飛び乗る、みたいな生活をしている、という印象を受けたこともありました。
もうほとんど超忙しいビジネスマン並みに飛行機を利用していて、おそらくパスポートには普通の学生ではあり得ないくらいの数の、様々な国のスタンプが押されているんじゃないかと思うのですが、そういったものが、要はののたの経験したアイドル活動の一端なのでしょう。

ただもしかしたらその傍から見て異常なほどの忙しさが、彼女が今の時点でグループからの卒業を決意するきっかけになってしまったのではないかと僕は勘繰ってしまいます。
たしかに普通に生きていたら経験できないことを経験して来たろうし、虹コン以外のアイドルでは経験できないことというのもたくさん経験していて、アイドルとして、と言うか芸能人として、あるいは単純に一人間としての経験値は計り知れないものがあって、そこには大きな価値があるのでしょう。
でもそういった忙しさというのが、もしかしたら彼女の考えてたアイドル的な忙しさとはかなりの度合いでズレて思えたのではないか。
根がアイドルヲタクなので、現場というものは大事だと思っているだろうけれど、その現場はどこかの外国のよく知らない場所じゃなくて、日本のある種閉鎖的な空間の中の、局所的な熱気に安心感を求めていたんじゃないか。
虹コン運営は、政府系ともコネクションが強いんだと思いますが、そういうクールジャパン的なものの駒として、海外まで駆り出されてアイドル活動をする、というのはののたの本望ではなかった。
僕は何となくそれが事の真相なんじゃないかと考えています。

別に誰かを非難したいわけではないですし、何を書いても妄想の域を出ませんが、ののた自身が今の活動や環境に限界を感じて見切りを付けたいと考えたというのはブログからも分かることだし、それはやはり虹コンというグループの特異性に端を発しているのだと考えるのがある種妥当なのではないかと思います。
たらればで話すと、ののた自身の理想のアイドル像に近いグループの中でそういった活動が出来ていれば、結構順調に見えるこの時点であえてアイドルをやめようと思ったか、というとそれはノーではないかと思えます。
年齢的にもまだ時期尚早だし、おそらくスキャンダル的な問題があったわけではないだろうし、結局運営側の方針と本人の意識の間に齟齬が生じて、どうにも折り合いが付かなくなった、というそれだけの話なんでしょう。
虹コン側はおそらく何も変えるつもりはないし、多分変えられない状況なんだろうし、そうであれば、ののたは辞めるしかなくて、運営もグループを維持するためにはののたの辞意を受け入れる他なかった。

ただ残念なのは、ののたはアイドル自体辞めてしまうように言っていることです。
新しい目標はあるという話ですが、それはアイドルと違うところにあるのか、あるいはアイドルの延長上にあるのか、いずれにせよその方向に進む上で支援してくれるような人物や事務所はあるのか、色々と疑問は湧き起こりますが、現状何とも分からないし、今後情報が出て来るのかもしれません。

蓋し、ののたは界隈では有名であるし、能力的にも人気的にもそこらのアイドルよりもあるので、あわよくば彼女を受け入れたいと考えている別のアイドル運営もたくさんいることでしょう。
年齢的に見ても、大手に移籍するというチャンスもまだまだあるし、そこであれば思うようなアイドル活動が出来ると信用できるなら、彼女自身も引き続きアイドルとしてやって行こうと考え直す可能性も大いにあると思っています。
だから、出来ればそういう方向で事が動いてくれたらな、と僕は密かに思っているのですが、どうなることやら。

本当にほとんど妄想だけで、これだけ書いてしまったのですが、それだけ僕はののたを高く買っているし、単純に好きだったわけです。
それで、もう顔も姿も見れなくなるとしたら寂しいな、という気持ちでいっぱいで、それ以上の感情はありません。

最後に、虹コンの中で一番好きな曲を貼っておきます。
これはののた自身も卒業発表ブログの中で歌詞を引用し、キャプ画を張っているものです。
ここまで読んでののたに興味を持ってくださったなら、一度でいいので観ていただければ幸いです。
ここに居る子の大半はもう辞めて居ないと思うと、一層淋しさは募りますが(笑)

揮毫 貘宇

ドルヲタ系書家(仮)・永田貘宇のホームページです。 日記代わりに書作品を投稿しています。 作品製作の依頼等お待ちしております。

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