今日の書・12〜王道回帰
今日はAKB48の渡辺麻友さんの卒業コンサート〜みんなの夢が叶いますように〜がさいたまスーパーアリーナにおいて行われ、アイドルまゆゆのラストステージとして大観衆が見届ける中、まゆゆはアイドル稼業にひと区切りを付けていきました(本当は「卒業」としたかったのですが、どうも今日がアイドル活動の最後ではなく、まだラストシングルの発売も来月後半に控えていますし、ラストの握手会や卒業劇場公演など、細々としたイベントは残っていて、「完全に足を洗う」という意味での「卒業」 はまだひと月くらい先のようです(※つい今し方出たニュースリリースでは、12月26日の劇場公演がラスト出演となるということで、もしかしたら紅白の舞台で活動終了となるのかもしれません))。
※上下ともにAKB48 Mobile(@AKB48Mobile)のツイートより借用。
昨日のNGT48大滝友梨亜さんの卒業と立て続けに卒業ネタが並んでしまってちょっとアレなんですが、ドラフト会議やハロプロオーディション(これについては近く取り上げると思います)などアイドルとしてのスタートを切ることを目指して今頑張っている子もいれば、こうしてそれぞれの想いや夢を胸にそのアイドル人生に幕を閉じていく子もいて、それが大昔から現在まで連綿と続いているアイドルの世界であり歴史なのだと、何となくしみじみとしてしまいます。
思い返せば、今年の6月17日、あの様々な波乱とともにファンやメンバーだけでなく世間をも騒がせる結果となった「AKB48 49thシングル選抜総選挙」の開票イベント、順位発表後のコメント内で卒業を発表してから、もう4ヶ月も経ってしまったわけですが、あの日をきっかけにAKBGは大きく舵を取ろうとしているようで、当の選挙結果自体がその速報時点からNGT勢の一気呵成とばかりの大躍進が目立ち、最終結果の最上位層は盤石の感はあったものの、5位の荻野由佳さん(NGT48)を筆頭に、13位 本間日陽さん(NGT48)、25位 高倉萌香さん(NGT48)、27位 太田夢莉さん(NMB48)、28位 田中美久さん(HKT48)、30位 倉野尾成美さん(AKB48チーム8)といった若手が台頭を見せ、従来の年功序列的な並びに一石を投じる形となって、次の50thシングル(まゆゆの卒業シングルでもある)において、タイトル曲に各グループから若手の生え抜きメンバーを抜擢してきたり、カップリング曲である『法定速度と優越感』は、「U-17選抜」として全6グループから17歳以下(厳密に言うと発売日には18歳となっているメンバーも含まれるが、現時点(公式的にはMV撮影か選出のタイミングとしていると考えられますが)では全員条件を満たしている)のメンバーを25人集めたユニット曲となっていたり、若年層(≒若手層)からの底上げによって、最近坂道シリーズに押され気味で、勢いとしてはすでに追い越されてしまっている、AKBグループ全体を活性化させようとしているように思われます。
特に今日(というかもう昨日と言うべきかもしれませんが)のコンサートの中で結構な話題となったのが、次世代選抜的なユニットで、荻野由佳、小栗有以、小畑優奈、川本紗矢、久保怜音、倉野尾成美、高倉萌香、瀧野由美子、田中美久、樋渡結依、福岡聖菜、本間日陽、松岡はな、山内瑞葵、山本彩加(五十音順、敬称略)の15人を従えて、まゆゆと若手1名のダブルセンターで『真夏のSounds good!』(渡辺&福岡)、『君のことが好きだから』(渡辺&川本)、『希望的リフレイン』(渡辺&小栗)の3曲を披露しました。
※スクランブルエッグ編集長(@s_egg)のツイートより借用。
このユニットメンバーは、話によればまゆゆ自身が選抜したものであるらしく、構成メンバーをグループごとに分類すると、AKB48から小栗、川本、久保、倉野尾、樋渡、福岡、山内(計7名)、SKE48から小畑(1名)、NMB48から山本(1名)、HKT48から田中、松岡(計2名)、NGT48から荻野、高倉、本間(計3名)、STU48から瀧野(1名)となっており、直系であるAKB本店だけでなく、支店からも満遍なく採られていて、特にNGTからは総選挙でも好成績を残したメンバーが呼ばれるなど、最近の実績を加味して、まゆゆ先輩が今後のAKBGの担い手として本気で選んだメンバーという印象が強く、ファンにとってもそのメッセージがしっかりと伝わるような、また次代のAKBのイメージを先取るようなユニットとして、ある意味待ちに待っていた形に近いものとして受け止められたようです。
僕自身もこの人選には一定の満足を感じていて、とりわけ今の一番の推しメンであるNGT48の本間日陽さん(愛称ひなたん、上掲の写真ではまゆゆさんの2人右のポニーテールの子)が選んでもらえた、ということが何より嬉しく、50thシングルのタイトル曲『11月のアンクレット』では惜しくも選抜から漏れていたので、その分を補う形で入れてくれたのじゃないかと勝手に思っているのですが、とにかくこの渡辺麻友という、AKBのほぼ最後のレジェンドの卒業コンサートに参加させてもらえたことに感謝してもしきれないし、先々月くらいのAKB48新聞において、渡辺麻友さんと本間日陽さんの対談記事が載っていたのですが、それをきっかけに大先輩と多少打ち解けられるようになったと言っていたので、今回のこの最後の大舞台に立ち会えて、背中を見届けることができたと聞いて、ひなたんの一ファンとして安堵の気持ちもありました。
それで、ここでようやく本題に入りたいのですが、そう、「王道回帰」です。
このような四字熟語は多分存在していない(検索すると出てきますが正式な熟語ではないと思います)し、ここでの「王道」というのも、いわゆる辞書的な意味での「王道」からはズレているわけですが、今回はこれを字題にしてみました。
僕はごく最近、ここ2年くらいの間でAKBGやいわゆる秋元系のアイドルをよく見るようになったのですが、特にこの秋元康の手掛けるアイドル、というかAKBGで顕著だと思いますが、アイドルには「正統派」と「非正統派」という二つの系譜があって、そのそれぞれのラインが「王道」と「邪道」とに別れている、という風に思っていて、この「王道」の最尖端に「渡辺麻友」がいて、「邪道」の最尖端に「指原莉乃」がいる、とそういう捉え方で今のAKBG、そしてより広くはアイドル業界を見ています。
久しぶりで、最後の「アボガドじゃね〜し…」🥑
— 指原 莉乃 (@345__chan) October 31, 2017
この曲を頂いた時はあまりにも衝撃的でまゆと連絡を取り合ったのを覚えています🥑さしまゆ唯一の大切な曲。
まゆさんコンサート中当然バタバタなのでさしまゆファンの奈子と撮りました😭
あと、まゆさん、ときメモ返してください☺️ww pic.twitter.com/qc3rQmEhM9
古くは「前田敦子」VS「大島優子」という構図が長年続いていたわけですが、彼女たちの時代が終わって、「指原莉乃」VS「渡辺麻友」という構図の時代に入るとともに、AKBのシングル売上は爆発的に伸び、指原莉乃さんは単独で総選挙の総得票数が100万をゆうに超えるくらいとなり、結局4対1で指原莉乃の勝ち逃げとなったわけですが、それはつまり、いわば「邪道」の天下だったと言うことができます。
そもそも前田VS大島時代は、その両極は両極ともに「王道」的な立ち位置で覇権争いをする、という構造だったわけで、そこに指原という「邪道」界のスーパースターがダークホース的に頭をもたげ、AKB世界を蹂躙し出した、そこに「王道」派の渡辺まゆゆが白馬の騎士として、勝負を挑んだ、というのがおそらくAKB正史で、一矢を報いたけれど、最終的に三連覇を許すなど、大敗を喫し、今や王道の系譜は瀕死の危機に瀕しています。
まゆゆと言えば、在籍中は特別、決定的なスキャンダルというものを引き起こすことはなく、SNS絡みでちょっとした内輪的な地味な汚点はたしかあったような気はしますが、世間的には「美しい」まま卒業を迎え、「正統派アイドル」というイメージを守り抜いてくれました。
しかしながら、AKBのその他の古参メンバーは、ことごとくスキャンダル持ちで、その最たる者として、指原莉乃という存在があって、彼女はそういうスキャンダルや非難を喰らうたびそれを食い物としてますます肥えていった傑物ではありますが、むしろそのためにAKBGの顔として、対外的なイメージに大きなマイナスを与えるような扱いもされ、さらに彼女自身アイドルのひとつの成功例でもあるので、それを真似するでもないですが、スキャンダルを起こしても、一時は反省の色を見せつつ、そのうちに開き直って自らネタ化させたり、ふてぶてしい態度でアイドルを続ける、というモデルも増えつつあって、さすがに運営側もそれを問題視したのか、最近は取り締まり強化をしていて、少しでもマイナス点が付けば即刻粛清するという、これまた極端な方向にシフトチェンジし出しているようですが、メンバー内部でも同様の傾向があって、例えばAKB48・STU48を兼任する岡田奈々さんなどは自ら「風紀委員長」を自称し、その他のメンバーにもAKBG内の風紀の乱れを改善させようという気風が広がっていっているようで、このような空気感を全体として僕は「王道回帰」と名付けたいと思っているというわけです。
僕自身、どちらかと言うと「王道」派アイドルを好む傾向が強く、自分の推しメンを見極め選ぶ際の大きな要素のひとつとして、清潔性・清廉性・潔癖性といったものがあって、アイドルたるもの卒業するまではノースキャンダルで過ごして欲しいし、それがヲタク側の時間や金、その他諸々の犠牲に対する唯一の見返りでもあるはずだと考えているので、そういったものの厳守を要求することは当然であると考えていて、もちろん必ずしも「邪道」側を頭ごなしに否定するわけではありませんが、ケースバイケースでそのおイタの程度を斟酌して、許すなり許さないなりすることはありますが、基本的にはそのような事実や可能性の見受けられる、地雷アイドルは推しメン候補からは真っ先に除外する、という鉄の掟が頭の中に無意識裡に出来上がっているように感じられます。
それでその「王道」の系譜の最端部にいるのが、現推しであるNGT48の「本間日陽」であろうと声を大にして言いたいのです。
彼女は昨年ランクイン圏外(100位以下)から2年目の今年13位という順位まで、およそ100位以上ものランクアップを成し遂げた子で、個人的には次世代エースになるべき逸材だと思っているのですが、上でも書いたように、確かな結果は残したもののいまだに不遇なところがあって、本店の方での活動はなかなか思うように行っていないのが現実としてあります。
ただ、先述したAKB48新聞でのまゆゆ×ひなたん対談においても、話は「正統派アイドル」にも触れられていて、2人の間ではお互いの類似点が確かめられ、潜在的な後継者としてのコンセンサスも得られたように、僕には読み取られたので、そのこともあって、今回まゆゆ選抜に、それも結構センター寄りのポジションで活かされることになったのだと思っています(さすがに名目上はAKB48のコンサートなので、ダブルセンターの片われは本店メンバーで固定されていましたが、その縛りがなければワンチャン、まゆゆ&ひなたんのダブルセンターという可能性もあったのではないかと想像できます)。
ともかく、僕の中ではこの「ひなたん」はまゆゆ無き後の「王道」を受け継ぎ歩む人間だと信じているし、おそらく来年には彼女を取り巻く環境自体大きく変わってきて、現実的にもそういう扱いになっていくのではないかと予想していて、いずれはそのトップに立ち「王冠」を戴くことになるのではないかと夢見ています。
そしてそのときになってようやく「王道回帰」が達成され、新しいAKBGというものが改めて建て直されるのではないか、と僕は考えていて、いつの日かそうなるように、今後も本間日陽というアイドルを応援していきたいなと思っているところです。
それが今コンサートのサブタイトルでもあった「みんなの夢が叶いますように」のひとつの大きな成果物となるのではないかと、今から首を長くして心待ちにしているのです。
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